商品紹介

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操船システム

概 要
一枚舵 VL-ベクツイン

VL-ベクツインシステムの開発にあたって
当社は1987年以来、2,500隻以上のシリング舵を納入してきましたが、このたび新メニューとしてVL-ベクツイン舵を開発しました。 VLCCなど操縦性が重要な大型肥大船に対しては、舵性能の向上が重要な要素になってきています。 これに対処するために舵面積を大きくすることが考えられますが、一枚舵では舵面積を大にしても肝心の低速時の操縦性向上にはあまり有効ではないばかりでなく、舵が重構造になり、場合によっては舵のために船体寸法を大きくすることもあり、また推進性能に影響を及ぼすことになります。また、操舵機力量も過大になります。 これらに対応するため、一基のプロペラに二枚の高揚力シリング舵を配するシステムを採用し、総舵面積がより少ないにもかかわらず、従来の一舵システムに比べて、大幅な安全性の向上と操縦性能の改良を達成し、しかも、一舵と同一以上の推進性能を持ち、かつ保針性にも優れた大型肥大船の舵システムを開発しました。

特 質

船体寸法、プロペラ直径、船速などの設計条件に応じて、次の項目につき最適値を設定します。
◎後部船体形状
普通舵一舵の場合の後部船体形状のままでシリング舵二舵を適用すると、大きいスケグが必要となり、これが抵抗増の要因になります。スケグを小さくできるような最適後部船体形状について提案を行います。
◎リアクションフィン
左右フィンの形状、角度を設計条件に応じたものとします。
◎スケグ角度
スケグの最適角度の設定を行います。
◎舵角
舵角の最適値を設定します。
◎舵配置
二舵の横方向間隔を最適なものとします。
◎プロペラボスキャップフィン
プロペラボスキャップフィン(PBCF)を付けて、推進効率を向上させます。

VL-ベクツイン舵

VL-ベクツイン舵は、シップ・アンド・オーシャン財団補助研究により、(株)商船三井殿・ユニバーサル造船(株)殿の協力を得て開発しました。

期待できる効果
曳航試験

(株)ジャパンテクノメイト
240m水槽にて曳航試験
模型船要目[ LBP:8.6m, B:1.6m ]

推進性能アップ
後部船体形状・リアクションフィン形状・スケグ角度・舵角・舵間隔の最適化、プロペラボス後の渦対策による推進効率の向上により、VL-ベクツイン船型にて、普通一舵船型の場合と同等以上の推進性能が達成できます。

操縦性能アップ
普通一舵の約76%の舵面積(二舵合計にて)のVL-ベクツイン舵システムにて、普通一舵を上回る操縦性能を達成できます。

舵および操舵機システム
普通一舵の場合に比べて、舵総面積約76%、合計舵重量約75%、合計舵トルク約40%、すなわち操舵機の総力量が約40%にできます。これにより、舵の軽構造化、操舵機の小出力化など、経済的な利点を有します。

性能試験

速力馬力性能
VLCCに本システムを採用した場合の速力馬力曲線を示します。 普通舵一舵の場合と同等以上の性能となっています。

速力場曲線

操縦性能
VL-ベクツインの旋回性能、10°Z操縦性能のシミュレーションを実施しました。普通一舵の約76%の舵面積(二舵合計にて)のVL-ベクツイン舵の操縦性能が普通一舵の性能を上回っていることがわかります。

速力場曲線
総合系統図

単一プロペラに高揚力の二舵を配した構成では、各舵の舵角をさまざまに組み合わせることにより、後部船体に多様な方向と大きさの推力を与えることが可能であり、低速時の操縦機能を向上させることができます。 その中の一つとして、急速停止時には、左右舷の舵をそれぞれ外舷側に開くことにより、舵がブレーキとして作用するので、速やかにクラッシュアスターン操縦に入ることができ、従って、停止距離を大きく短縮でき、さらに、後進時においても舵の効きが良いので、安全性が著しく向上します。

  停止距離 停止時間 停止船長
普通一舵 4.8km 21分54秒 15.0L
VL-ベクツイン 3.0km 16分14秒 9.4L
優位性の差 1.8km 5分40秒 5.6L
総合系統図

他に、VL-ベクツインシステムでは、主機関を前進回転のまま推進エネルギーを保ちつつ、船をホバリング(その場停止)する事ができ、行き脚も制御できます。 これにより、従来の大型船に比べて操縦の自由度が著しく高まり、とりわけ、停止性能、低速時の操縦性能の著しい向上を得ることに成功しました。  舵の揚力が大きいだけでなく、出立渦の生成が速いことから揚力の発生が速くなり、従って舵の応答が速いので、通常航行中の当て舵の角度が小さくなり、保針性が向上します。

船体寸法の優位性

普通マリナー舵単舵の場合に比べて、舵が小さくなることにより、船体寸法が小さくなります。あるいは、同じ船体寸法とすれば載荷重量又は載荷容積を増加できます。
VLCCの場合、船体長さが約2m小さくできるか又は載荷容積を約1%増やすことができます。

  船の長さ 載荷容積
普通一舵 320m 350,000m³
VL-ベクツイン 318m 353,500m³
優位性の差 2m 3,500m³

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